子犬・子猫はいつから「おとな」になる?

サイズによって差はありますが、犬・猫のほとんどは1歳で成犬・成猫になります。
成犬・成猫になればそれ以上のサイズの成長はありません。

成犬・成猫を迎えるメリット

ここで、成犬・成猫を迎えるメリットを考えてみましょう。

性格がすでに形成されている

子犬・子猫の場合、その子の性格がはっきりあらわれていないことが多いのですが、成犬・成猫は違います。
すでに先住犬・先住猫がいるご家庭でしたら、手探りや賭けではなく、短い時間で相性が分かるというメリットがあります。

おとなになったときの大きさが把握できる

子犬・子猫から飼い始めた場合は、成長と共に使っていたケージやベッドに入らなくなり、買い直す必要が生じる場合があります。
ハーネスやリードに至っては、成長に合わせて必ず買い直さなければなりません。
成犬・成猫を迎えるときに個体情報のひとつとして、体のサイズを伝えられますが、これは迎え入れる準備に必要で重要な情報のひとつといえます。
これから共に生活していくなかで、愛犬・愛猫のサイズというのはすべての基本となるもので、この数字が安定しているというのは便利であり安心です。

子犬・子猫と比べ落ち着いている

成犬・成猫を迎える決め手になることが多いのが、「子犬・子猫の大変な時期を経験しなくていい」というメリットです。
子犬・子猫と呼ばれる時期は1歳までですが、コードや靴、家具など、さまざまな物を傷つけられたり、お留守番中のいたずらに手を焼いたりする期間が2~3年続くことも珍しくありません。
性格の差はありますが、やんちゃをしたり、いたずらをしたりすることが少なく、落ち着いているのも、成犬・成猫のメリットです。

しつけが完了している場合がある

不思議なことですが、オスワリ、マテ、オテなど、ひととおりのコマンドをこなせる保護犬は多いです。人慣れしている保護猫もたくさんいます。
オスワリ、マテはできなくても、人のごはんを欲しがらない、リードをつけて散歩に行くことを知っている、テレビの音に驚かないなど、人との暮らしを理解している子は多く、初めから穏やかに生活することができます。

成犬・成猫を迎えるデメリット

子犬・子猫特有のかわいらしさを楽しめない

幼いころから迎えても、子犬・子猫の魅力が楽しめる期間は一年足らず。すぐに終わってしまいます。
しかし、この短い貴重な時間を楽しみたいという方には、すっかりおとなの姿をしている成犬・成猫を迎えるのは気がすすまないことかもしれません。

しつけに苦労する場合がある

保護犬たちのなかには、吠えや噛みなどの問題を抱えた子が少なからずいます。
これはおそらく、この子たちが手放され、保護犬となった所以であり、根深い問題です。
たいていは保護団体や預かりさんが問題に気付き、ある程度の修正を行ってからの譲渡となるので、心配するようなことにはなりません。しかし、行政や保護団体が関与する時間が短かったなどで、問題に気付かないまま譲渡になるケースもあります。
トラブルとなるレベルの吠えや、噛み癖に気付いた場合は、譲渡した側・受けた側で情報を交換し合い、解決策を話し合ってみることをおすすめします。
困ったときにはプロへの相談も念頭に置いておきましょう。

人慣れ・心をひらくまでに時間がかかる場合がある

里親募集している成犬・成猫たちのなかには、室内暮らしを知らない、ケージの中しか知らない、お散歩へ行ったことがないなど、人との暮らしを知らない子も多くいます。
そういった子たちは、いま目の前にいる人を信用し、心をひらくまでにどうしても時間がかかります。
その子の性格を理解し、慌てずにゆっくりと信頼関係をつくりあげていきましょう。

成犬・成猫を迎える前に出来ること

気になる子がいたら、募集元へ問い合わせをしましょう。
ひとくちに成犬・成猫といっても、2~3歳の若い子からミドルエイジ、シニアまでいて、生年月日が分かる子と、推定年齢の子がいます。
どんな性格の子なのか、好きなものや苦手なものはなにかなど、事前に情報を集めましょう。
個人の募集であれば、手放す理由を確認できるチャンスもあります。そうして迎え入れることができるかをしっかり考えます。
心を決めたら、迎え入れる前から対処できることはないか、さっそく準備をはじめましょう。

まとめ

成犬・成猫を迎え入れるときは、できる限り事前に情報を集め、シミュレーションをし、準備を行うのはもちろんとても大切なことです。しかし、やはり実際に迎え入れてみないことにはなにも始まらず、なにもわからないままです。
これは募集をしている側も同じ思いであり、そのことからほとんどの保護団体でトライアル期間を設けています。

気になる子がいたら、まずは思い切って問い合わせをしてみてください。
成犬・成猫に目を向けてくださった皆さんを待っている子たちがいます。