『Cats'チャリティ播磨』とは
『Cats'チャリティ播磨』は、ひとつでも多くの小さな命を救うため、そして猫と人が平和に共生できる地域づくりを目指して、2015年から活動に取り組んでいるボランティア団体です。
現在は兵庫県赤穂郡上郡町にある喫茶店ティンカーベルを拠点とし、西播磨を中心に活動をおこなっています。
今回お話をお伺いしたのは?
今回お話を伺ったのは、『Cats'チャリティ播磨』の代表の中谷さん。
中谷さんは、『Cats'チャリティ播磨』の保護活動を通じて「『命』を預かる覚悟がある人に大切に飼ってほしい」という思いを持ち続けています。
そんな猫ちゃんに対する想いを多くの方に知ってもらうために、さまざまな質問をさせていただきました。
①活動を始めたきっかけ
『Cats'チャリティ播磨』としての活動は2015年からですが、それ以前にも中谷さんは喫茶店を経営しながら個人的に保護活動をおこなってました。
当時は飲食店というだけで捨て猫にされる事もしばしば。常連のお客様からの猫の相談を受けたり、個人レベルでの保護活動をおこなったり、日常的に里親さがしをおこなったりしていたそうです。
本格的に活動を始めたきっかけは、最愛の猫の死。中谷さんは、あるとき道端で動かなくなった子猫を保護し、家族として迎えます。
しかし、その後、幼齢期の致死率が高いと言われる猫白血病にかかり、たった7カ月で虹の橋を渡ってしまいます。
そのときに感じた葛藤や悔しさ、そして、こんなに小さな子猫が亡くなっていく現状に奮起し、1匹でも多くの猫を救いたいと活動スタートさせました。
②どんなことを大切に取り組んでいるの?
すべての猫を保護することで助けてあげたいという思いはあるものの、そんなことをすればあっという間に立ちいかなくなってしまう。だからこそ、TNR活動を通じた不妊手術の徹底を一番大切にしたいと話す、中谷さん。
猫は1匹がたった1年で80匹になるほど、繁殖力が強い生き物。そして、ほとんどの猫が、劣悪な環境で死んでしまうという現状。その死の連鎖を断ち切るために、まずはそのもととなる、すべての野良猫への不妊手術・TNRを目標にしているそうです。
そのなかでも、小さな子猫など、そのまま野に放つと死んでしまう可能性が高い猫を優先に保護。
また、餌やりさんへの指導や、地域住民への呼びかけもおこない、猫たちに対する理解を地域をあげて深めてもらいたいと考えているようです。
③一日の業務の流れを教えてください
中谷さんは喫茶店を経営しながら、近くのパン屋で早朝4時間・週4日勤務しながら、猫ちゃんのお世話をする日々を送っています。
猫ちゃんが過ごすお部屋の掃除や体調管理に気を遣いながら、緊急の猫のレスキュー依頼の対応、保護依頼やTNRのご相談に関する電話応対。
それだけでなく、保護猫のお見合いや触れ合いの際の接客、保護猫の手術やワクチンをはじめ、体調の悪い猫ちゃんの通院。
さらには猫ちゃんの飼育のために必要な物品の買い物、ふるさと納税のための御礼品作りや出荷対応。
それから、チャリティをいただいている方や里親になった方のために毎日ブログを更新……などなど。とても忙しい日々を送っています。
④譲渡までの流れ
譲渡までのながれ
STEP 1 里親応募・里親アンケートに回答する
STEP 2 お見合い
STEP 3 トライアル
STEP 4正式譲渡
トライアルの前の日程調整の段階で、里親様やそのご家族、代表(場合により預かり担当)、お届け担当を含めたグループラインをつくります。
飼育のための参考資料や譲渡費用、譲渡猫の保護経緯や医療行為、今後行うべきことなど、必要事項をすべてグループラインのノートに記載します。
準備段階からお届けした猫が定住できるようになるまで、猫ちゃんとの生活に関する心配やお悩みなど、きめ細やかなフォローをおこないます。
里親希望者の判断基準
里親希望者の判断基準は、『命』を飼育するという責任感と覚悟を持っているかどうか。すべての里親希望者に「猫ちゃんとどういう風に生活していきたいか」を、お聞きするそうです。
家族形態や年齢性別のみでは判断しないことを信条に掲げているそうですが、猫ちゃんとの生活をサポートしてくださる方が必要な単身者や高齢の方には、保証人を立てることをお約束いただいています。
⑤里親希望者の方にお願いしたいこと
トライアルは猫が里親希望者を見定める期間と、中谷さんは言います。トライアルとはいえ、受けとったその日から「うちの子」とみなして飼育すること、その覚悟と決意がある方に、里親になってほしいそうです。
また、猫ちゃんの里親になることがゴールではありません。
里親になったことをきっかけに、自宅周辺の猫ちゃんの様子を気にかけ、万が一、手術がまだの猫を見つけたら、TNR活動や保護活動することにつながってくれれば嬉しいと言います。
さいごに
今回の記事を通じて、少しでも多くの方に、『Cats'チャリティ播磨』さんを知ってもらえると嬉しいです。
「里親」としてペットを迎えることも大切ですが、「里親」を必要とするペットを生まないことがもっとも大切だと、私たちは考えています。
ハグーを通じて、多くの猫ちゃんが幸せな日々を送ることができる未来に近づけるよう、これからも頑張ってまいります。引き続きよろしくお願いいたします。